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上手になってほしい時、上手になりたい時は?

発表会やコンサートを聴くと、特に心に残る演奏をする人がいて
「あの生徒さんはどんな方なんだろう?」
「どんな特訓をされているのだろう?」
「楽器を始めた時から上手だったのかしら?」
と気になるものです。

チェロクラスでも2021年の発表会が無事に終わり、
早速今週のレッスンで上のようなご質問をいただいています♪

チェロを始めて6年近くになる小学生の◯◯さん。
音楽に対する気持ちがとても深く、表現豊かな演奏を目指して日々おけいこに取り組んでいらっしゃいます。

そんな◯◯さんの演奏を発表会でお聴きになった、クラスのお母様お父様から
「◯◯さんはおいくつなんですか?」
「どうしたらあんなに上手になりますか?」
とお尋ねをいただいています。

どうすれば楽器が上手になるか?

答えは二つあり、どちらも密接に結びついています。
  1. 生徒さん自身の努力
  2. ご家族のサポート(環境)
この両方を継続することです。

努力の方法については、生徒さんの進み具合に合わせてレッスンでお伝えしています。
また、生徒さん自身が自分でつかみ取っていくものにもかけがえのない価値があります。
初めから全てをお伝えすることはありません。

環境について、例え話になりますが、生まれたばかりの赤ちゃんがいくら能力の芽=環境から学ぶ生命の力を持っていても、周りの大人が一切言葉をかけない環境におかれていたら…

又は少し良くて一週間に一度しか言葉をかけずに「今日はたくさん言葉を聞かせたでしょう」とあとの六日間は放っておいたら…
言葉の獲得は難しいでしょう。

レッスンで出た宿題や、こうすればもっと立派な音が出せる、というおけいこをご自宅に持ち帰り、お子様に与えていただくことが「お母さん先生」「お父さん先生」がにお願いする「環境づくり」です。

最後に・・・

名越チェロクラスで大切にしていることの一つに
「レッスンで生まれた笑顔を、ご自宅に持ち帰っていただく」があります。
私はこの言葉の中に、色々な意味を込めています。

「楽しかった!」「上手くいかなくて悔しかった」に留まらず目に見えないたくさんのものを持ち帰ることのできる生徒さんとお母さまお父さまは、上手になるポイントをつかむコツを心得ていらっしゃるように思います。