· 

新年研究会のお話から考えたこと

先日、スズキ・メソード指導者の新年研究会にて

佐々木 司先生のご講演を拝聴しました

 

佐々木 司先生は前回の記事でもご紹介した通り、スズキ・メソードのヴァイオリン科ご出身の精神科医で、現在東京大学大学院教授でいらっしゃいます。

なんと近年、スズキの生徒としてヴァイオリンを再開されたそうです。

 

 

講演の内容は大きく前半と後半に分かれており、

前半は思春期のお子さんについて、

後半は発達障害の傾向が強い方について。

それぞれのケースにおける指導者側からのアプローチについてもお話をいただきました。

 

 

 

  • 思春期のお子さんの心の中で起きていること

 

講演の内容を詳しく記すことは控え、私自身が佐々木先生の講演から感じたことを書きたいと思います

 

私は小学校1年生からチェロを習い始めましたが、

小学校高学年〜高校生くらいの当時を振り返ると「大きくてかっこいいチェロを習っている」という事自体がなんだか誇らしく、発表会に学校の友人や先生が来てくれて「チェロを弾けるなんてすごい!」と言ってもらえたことが自信につながったのを覚えています

 

 

また、大人に近づくにつれて、実際に自分で楽器を演奏することから得られる穏やかな日常の喜びや、舞台に上がる緊張感も相棒のチェロと味わってきました

 

そして、小さな頃から続けてきた「チェロを弾くこと」が、「チェロを通して、人生の中に音楽が寄り添っていることを一人でも多くの方にお伝えする」という自分の使命/仕事に結びついています

 

 

実際に楽器を通して自分の身体で表現することは、音楽を聴いて楽しむことにも増して、自分の心と人生に良い影響を与えていると思います

 

  • 発達障害の傾向が強い方について

 

講演の中では、ご自分の得意をうまく伸ばしながら専門的な分野で活躍されている方や、歴史に名を残した偉人達がエピソードを交えながら紹介されました。
また、発達障害の傾向が強い方の特徴や、指導者をはじめとした周りからのアプローチについてのお話もお伺いしました。
今年の新年研究会を通して再認識したことは、
音楽は年齢や身体的/精神的な壁を超えて誰もが触れることができる、優れたコミュニケーションの手段であるということです
これからもより多くの人に、自分の内に音楽のあることを実感していただけるような指導ができるよう精進します!