· 

生徒さんからメッセージ~チェロを始めたいとお考えの方へ~

チェロは3歳ごろ〜大人の方まで始めることができる習い事です。

名越クラスでチェロを習い始めた社会人の生徒さん。

チェロの音色が好きだけれど、自分に合っているかわからない…
大人になってから始められるか心配…

と、チェロを習うことを迷っていらっしゃる方の背中を優しく押してくださるようなメッセージを一問一答形式でいただきました。

チェロを触ったことも構えたこともないけれど大丈夫でしょうか?
子どもが習ったことで初めてチェロに触れ間近で先生のチェロをお聞きしてはいましたが、自分が始めたいとなった時初めて大人のチェロを抱えました。

思ったよりも大きく重く、この巨大な家具のような楽器を演奏できるのか、弓も思った以上に重くどこをどうやって何をしたら音が出てくれるのか全く分かりませんでした。

しかし、先生に丁寧に熱心に初歩の初歩から教えていただき、何より段階的なスズキメソードの教本を一曲ずつ丁寧に仕上げていくことで初めの戸惑いは消え、段々とチェロの音が聞こえてくるようになりました。

そして、続けるほどに一つの音を出すことの難しさを感じています。
発表会は自信がない…
まず、未来溢れる子どもたちの中、時に後ろ向きな大人が紛れ込むことに申し訳なさを感じていました。
しかし、有難い事に先生からお誘いいただき一度二度…と参加しております。
発表会は私にとっては巨大な壁となりますが、舞台の上で演奏することを思いながら練習に励む事は想像以上に重みがあり大きな目標となります。

必死に取り組み、当日はもしかしたらうまくいかないかもしれませんが、その緊張感を持った練習工程は必ず上達への道となります。
レッスンについて
レッスンには、毎回小さな発表会のつもりで挑み、先生から適切なアドバイスをいただき次回までに繰り返し練習します。
私はCDの先生の演奏、速さを最終目標として進めますが、時として私にとっては速く完成度には程遠いレベルで残念なこととなります。

しかし、明確な完成形があることは大変有難いです。

人生経験が長くなった分、弾きたい曲、好きな曲はたくさんありますが、私はしっかりと基礎を学びたく一曲一曲を丁寧に仕上げる工程は大切です。
お稽古は楽しいですか?
子どもと同じ楽器を学べることは喜びです。
しかし、現実は思い描く音とはかけ離れ何時間かけても乗り越えられない事ばかりです。

それでも、先生が仰ったことを繰り返し練習し、驚くほど時間を要しますがある時「できている!」と気付くことがあります。

練習は裏切らず、力となり、確固たる自信となります。これまでの人生で経験したはずですが、すっかり忘れていました。
そして、先生に褒めていただけた時は童心に帰り小躍りするほど嬉しいです!
他の楽器を習っていて役立ったことはありますか?
子どもの頃ピアノを習い、今でも簡単な曲を趣味程度で弾くレベルですが、それがチェロに助けとなっているのかよく分かりません。
もしかしたら、ヘ音記号、ト音記号など抵抗がないことで余裕があった時もあるかも知れませんが、チェロでは馴染みのなかったテノール記号も登場し…久しぶりに譜読みで苦労しました。

しかし、少し集中して覚えてみたり、毎日少しずつでも練習を繰り返していくことで大分読めるようになりました。
子どもの頃と違うのは…私の場合は、すぐに忘れそうになってしまうことでしょうか。
最後に…いつからでも
体力や気力やあらゆる面でもっと若い頃に出会って始めたかったと思うこともあります。

しかし、明日はもっと上手に弾ける、来年はこんな曲を弾いてみたいと希望を持って続けています。

先生のような、チェロを弾く人のような、指や筋肉が少しずつ育っている事を発見しては誇らしく愛おしく感じています。