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チェロに向いている人ってどんな人?

「チェロを弾くのに向いてる人ってどんな人?」「私にチェロが弾けるかな?」

これからチェロを習ってみたいと考えた時に、思い浮かべてみたことはありませんか?

 

今回は私が自分なりに感じていることを書きます。


これから習い事を始めようという方や「お子様に楽器を習わせたい」とお考えの方にとって少しでも参考になりましたら幸いです。

 

まず始めに、チェロってどんな楽器?ということからご紹介したいと思います。

チェロは、

  • 独奏
  • 少人数によるアンサンブル
  • オーケストラ

のいずれでも活躍できる楽器です!

 

独奏では弦楽器ならではの重音の表現や、

旋律を歌い上げる演奏法などを駆使したチェロの響きが聴く人の心を動かします。

チェロの独奏曲♪バッハ 無伴奏チェロ組曲第1番〜第6番

♪カサド 無伴奏チェロ組曲

などの曲が特に有名です。

 

 

アンサンブルは、ピアノとのデュオから始まり

ヴァイオリン、ヴィオラとのカルテット、弦楽合奏、

チェロのみで構成されるチェロアンサンブル等、

低音から高音まで弾き分けるチェロの魅力を活かした多彩な曲目があります。

チェロとピアノで演奏される曲♪ヴィヴァルディ チェロソナタ第5番
♪カサド 無伴奏チェロ組曲
♪ベートーヴェン チェロソナタ 第3番
♪メンデルスゾーン チェロとピアノの為の無言歌
♪フォーレ エレジー
♪カタロニア民謡(カザルス編) 鳥の歌
弦楽四重奏(カルテット)♪モーツァルト 弦楽四重奏曲第17番「狩」
♪ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第13番
♪ドヴォルジャーク 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」
弦楽合奏♪モーツァルト 「セレナード第13番」
♪チャイコフスキー「弦楽セレナード Op.48」

など…ここで挙げている曲はほんの一部です。

オーケストラは、協奏曲(コンチェルト)というチェロ独奏&オーケストラという形と、オーケストラでチェロの活躍が有名な曲としてほんの一部を挙げてみます。
オーケストラと演奏される曲♪ハイドン チェロ協奏曲第1番、第2番
♪ラロ チェロ協奏曲 ニ短調
♪ドヴォルジャーク チェロ協奏曲 第1番、第2番
♪サン=サーンス 「動物の謝肉祭」より「白鳥」
♪R.シュトラウス 交響詩「ドン・キホーテ」

 オーケストラの為の曲は「この楽章の、この部分にチェロの素敵な旋律が…!」と発見していく事も楽しみ方のひとつです。


さて、このように様々な場面で多種多様な役割を担っているチェロの演奏者には、個人的にこのような方が多いと思っています♪
  • あまりセカセカしていない(ように見える)
  • 自己主張は少ないけれど存在感がある
  • これは絶対に譲れない!という自分のこだわりがある
  • 自分のペースを持っている

勿論、全てのチェリストが必ずどれかに当てはまるとは限りませんし、他の楽器奏者の方が当てはまらないということでもありませんが、チェリストには年齢やプロアマを問わずこういった方が多いように思います。

 

どことなく似た性格の方がチェロを始め、そしてチェロを弾き続けているのでしょうか?

 

私は、あまりそうは思いません。

チェロを弾く時に無意識のうちに気を配っていることや、音楽の中で担っている役割、そういった環境に適応して「チェロ弾きっぽい」人格になっていくのだと思っています。

 

     

「チェロを習い始めたいけれど、自分に(あるいはお子さんに)向いているかな?」とお考えになった時、

  • 持ち運ぶことができない
  • ご自宅での楽器の置き場所がない
  • 練習が全くできない環境である

といった理由が特にない場合は、自分にはチェロが向いていないのでは…と心配する必要はないと私は考えます。

自分を変えようとしなくとも、チェロを弾くうちに自然と「チェロ弾き」になっていくからです。

 体格の小柄な方も、身体の使い方を工夫することによってチェロの響きを充分に引き出すことが可能です。

 

チェロに限らず楽器を習う上で最も大切なのは性格や体格の向き不向きではなく、

その楽器の音色や楽器そのもの、演奏する事に興味があったり大好きであることだと思います。