· 

なぜ、弾けるようになった曲を繰り返しおけいこするの?

名越チェロクラスのレッスンでは、スズキ・メソードのチェロ教本を主に使用しています。

弾ける曲のレパートリーが増えてくると、レッスン内容も次第に幅広くなります。
生徒さん一人一人に合わせて、音階練習の他にシュレーダーやポッパーなどのエチュードも取り入れています。

教本の曲は、お子様から大人の方まで耳馴染みのあるメロディーの曲目からはじまります。
第1巻を開いてみると「ちょうちょう」「こぎつね」…
一見簡単そうに思える曲名が並んでいますが、実はチェロを弾くために必要な奏法の宝箱であり、継続することで能力が身についていくスズキ・メソードのエッセンスが詰まった順番になっています。

教本の曲を一曲弾けるようになったらこの曲のおけいこはおしまい!さあ、次の曲に進みましょう、というレッスンではありません。

ご自宅で繰り返しおけいこし、上手に弾けるようになった曲は、そこからさらに「立派な音をつくる」おけいこに取り組んでいきます。

教本の次の曲をおけいこしながら取り組むことに、はじめは「新しい曲だけ弾きたいよ」と仰る生徒さんも。

でも、前の曲は既に上手に弾けるようになっている曲ですので、演奏するのにそこまで苦を感じることなくさらうことができます。
上手に弾けるようになった曲をそれだけで終わりにしてしまうのではなく、その曲で学んだことが真に自分のものになるまで音に耳を傾けて繰り返しのおけいこをすることで、立派な輝きを持つ音に育っていきます。

新しい曲をおけいこするワクワク感と同時に、
既に習った曲の音色をさらに磨きあげる楽しさ、嬉しさを感じていただければ…と願っています。