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トリル(tr)を素敵にかけるには?

スズキ・メソードのチェロ教本では、第3巻2曲目に収録されている「ガボット」に初めてトリル(trill)が登場します。
トリルは音楽の中のアクセントとなる、所謂「装飾音」と呼ばれるものの一つです。
主音となる音と、その音の2度上の音(主音がドならレ♭ or レ or レ♯)を繰り返して、鳥のさえずりのような表現を作ることができます。

音楽の上で、おめかしする時のアクセサリーのような存在と思っていただければ良いかと思います。


このトリルをお手本CDで初めて聴いた生徒さんは「どうやって弾くんですか!?」とびっくりされる方も。
実際にこのように弾きますよ、とお見せすると「そんなに早く指が動かないよ〜!」なんて言いつつ自分でも早速やってみようとしてくださることが嬉しいです♪


今日は、チェロのトリルを素敵にかけるコツをちょこっとだけご紹介しますね。
それは左手の指をしっかり「上げる」こと!

指を充分に上げずにトリルをかけると、輪郭のはっきりしないぼんやりとした音になってしまい折角のトリルの効果が薄れてしまいます。

主音となる音はしっかりと押さえたまま、その2度上の音を出す指を真上に上げることを意識しましょう。
真上に上げた指をそのまま指板の上に落とすことで、余分な力をかけることなく美しいトリルをかけることができます。


身につけるお洋服が変わればアクセサリーやネクタイを変えたくなるように、演奏する曲のテンポや曲想によって様々なトリルを表現して音楽をより楽しめるようになると良いですね。