今朝は待ちに待った晴天ですね!
昨日の恵比寿教室のレッスンでは、ある生徒さんのチェロケースがしっとりするほど雨が降っていました。
教室に着いたところで急いでチェロをケースから出して、ケースは広げて乾かしました♪
チェロケースが雨などで濡れてしまった時は、ハードケースであっても継ぎ目の間から水が入ってしまうことがあります。
雨の日にチェロを持ち運んだ時は、ご自宅に着いたらすぐにチェロをケースから取り出し「正しい向き」で安全な場所に置き、ケースの全体を完全に乾かしてからチェロをしまいましょう。
チェロの正しい置き方とはどんなものでしょうか?
チェロを置いておく時は、必ずチェロを構えた時に左側にあたる側を下にして、横にして置きましょう。
右側が下ではいけないのでしょうか?
チェロは一見左右対称に見えるのですが、実は楽器内部には左右で違いがあります。
以前こちらのブログでご紹介しましたが、チェロの内部には「魂柱」というパーツがあります。 →音を届ける柱
この魂柱は駒の左足下付近に接着剤なしで立てられている為、楽器へ与えられた少しの衝撃でも倒れてしまうことがあります。
魂柱が倒れてしまうと、チェロを鳴らすことができなくなってしまいます。
魂柱のある左側を下にして置くことで、少しでもそのリスクを減らしましょう!
ハードケースでチェロを運ぶ方がつい行ってしまうのがチェロを立たせたままその場を離れることですが、これはとても危険です!
チェロケースは、小さなお子さんが触れるくらいのわずかな力で簡単に倒れてしまいます。
衝撃で、魂柱はもちろんですがネック(一番細い部分)が折れてしまったら・・・と想像すると恐ろしいですね。
チェロから手や視線を離す時は、少しの間でも必ず横にして置くようにしましょう。
最後に、チェロの弓の保管方法についてご紹介します。
弓はスクリューを巻くことで、保管している時は毛を緩め、お稽古したり演奏する時は毛を張って使います。
弓の毛を緩めた状態と、張った状態を見比べてみましょう♪
こちらが弓の毛を緩めた状態です。
こちらが弓の毛を張った状態です。
いかがでしょうか?見た目では違いが分かりづらいかもしれませんね。
弓の木の部分(竿、スティック)をよく見ると、緩めた状態では湾曲していて張った状態では湾曲が緩やかになっています。
弓の毛を触ると張り具合が分かりやすいのですが、手の皮脂などがついて汚れになりやすい為普段は触らないようにしましょう。
湿気の多い時期は、このように弓の毛がボワボワになってしまうことも・・・!(生徒さんもびっくり!)
慌てずにいつも通りスクリューを巻いてあげれば、大抵の場合は元通りになります。
いかがでしたか?
チェロのお手入れについては、レッスンでもっと細かいこともお伝えしています。
大切な楽器のことでわからないことがあれば、普段習っている先生の他、弓の毛替えなどメンテナンスでお世話になっている弦楽器工房の職人さんにお尋ねすることが大切です。