プロ・アマチュアを問わず近年ますます盛り上がりを見せているチェロ界隈。
チェロは独奏の味わい深さはもちろん、チェロどうしやピアノ、管弦打楽器とのアンサンブルの楽しみありととても魅力的な楽器です。

そんなチェロの世界に勇気を出して足を踏み入れてくださった生徒さんが集い、スズキ・メソード名越クラスでは1年に1度発表会を開催しております。
今回は、発表会までの準備や当日の流れを写真を交えてご紹介いたします♪
まずは発表会の出欠を生徒の皆さんに確認します。
習い始めて間もない生徒さんや受験を控えている生徒さん、その他学校行事が被ってしまった生徒さんはその年の発表会をお休みされることもありますが、名越クラスでは基本的にはご参加をおすすめしております。
それは、ご家庭でのお稽古・教室でのレッスンだけでは得られない、特別な舞台に立ちお客様を前にしての演奏という生徒さん一人一人にとって唯一無二の体験を大切にしているからです。
また、発表会という舞台が特別に感じられるかどうかは、普段のご家庭でのお稽古・教室でのレッスンを積み重ねてきたからこそ味わうことのできるもので、日々の積み重ねと発表の場というものは楽器の上達において両方とも欠かすことができません。

演奏曲は教本の中から選んでいただきます。
スズキの卒業検定の課題曲としてコンチェルトに取り組んでいる生徒さんについてはこの限りではなく、課題曲のコンチェルトはもちろん、演奏会用小品やソナタから選曲することもできます。
発表会に向けて毎日お稽古を積み重ねてきて、発表会の1〜2週間前にはピアニストの先生とのリハーサルを行います。
お昼頃から開始して、一人5分〜30分(時間は演奏曲の長さによります)のソロリハーサルを行うので、最後の生徒さんを送り出すのは夕方から夜の間。
生徒さんは自分の番が終わったら次の生徒さんのリハーサルを見学するも良し、解散も良し。
ピアニストの先生、いつも長丁場にお付き合いくださりありがとうございます!

その年の会場打ち合わせは発表会の1ヶ月前から当日までに行います。
初めて使わせていただく会場だと、打ち合わせ事項もたくさんです。
これまで名越クラスの発表会ではいくつかの会場を使わせていただきましたが、
どのホールのスタッフの方もとても親切丁寧に対応してくださり毎年無事に発表会を開催することができています。
毎年の記念品準備は指導者(私)の楽しみの一つ♪
基本的には自分で考え発注しますが、デザインの面でクラスの方のお力をお借りしたことも。
そして本番当日の重要アイテム「プログラム」!
第1回の発表会から、チェロ愛の詰まったプログラムをその年の担当の保護者の方または演奏者ご自身がデザインしてくださっています。
毎年それぞれのデザイン・カラーリングが本当に楽しみです。
さあ、当日まであと少し!
体調と心を整えて臨みます。

発表会当日は、出演曲によって変わりますが午前中から生徒さんが集まり、斉奏曲(ソロとは別に、教本の曲を全員で演奏するプログラム)やアンサンブル曲のリハーサルを行います。
また、当日係を担当してくださる保護者の皆様との打ち合わせも。

チェロアンサンブルのリハーサル

舞台と客席を20名以上の生徒さんが安全に行き来できるよう、誘導係の皆様との打ち合わせ

ステージセッティング係の皆様との打ち合わせ。たくさんの椅子がステージに並びます!
リハーサルの後、お昼ご飯を食べていよいよ開場・開演です!
会場の緊張感も良い具合に高まりつつ、お客様と出演者との交流で場もあたたまっていきます。
何より、この日を迎えた生徒さんの素晴らしい演奏が舞台から会場いっぱいに響き、
演奏後には客席の皆様の拍手が演奏者一人一人を包みます。



出演者全員による合奏





皆さんと緊張を分かち合うべく(?)講師演奏も毎年お届けしております

終演後は記念品を受け取り、解散です!
皆様とても素敵な「やり切った!」という表情でお帰りになられます。
自分の演奏に100%満足して・・・というよりは、
「色々と反省はあったけどこれからも頑張るぞ!」
「来年はどんな曲に挑戦しようかな、と既にワクワクしています」
と、こうした想いが明日へ、一月後へ、一年後へ、五年、十年後へと繋がっていきます。
生徒さんの心のこもった一所懸命な演奏は、客席や舞台袖で耳を傾ける「誰か」に確実に影響を与えており、演奏者どうし・演奏者とお客様との間でお互いに良い影響・刺激を与え合っているということが発表会や発表会後のレッスンを通して感じられます。
音楽が世界を結ぶ所以でしょう。

ステージから見える景色は生徒さんの目にどのように映ったでしょうか。
また次回も、発表会でご一緒しましょう!